【近々某所にてランチ出店!】旨みが凝縮!淡麗豚骨のらーめん大尊のブログ

新大塚でラーメン店を営んでましたが閉店、今後はイベント的にゲリラ出店をしていく、そう目論んでる男のブログですw

美味しさへのこだわりを書いてみた

皆様こんにちは、ダイソンです😀

 

さて、前回の投稿にてこだわりを公開!と予告しましたので、

早速進めて行きましょう!

 

スープに関するこだわりについては

以前もブログなどで触れていますが、

今回の内容は深く突っ込んだ内容になります😂

 

長くなりますが頑張って読み進めてみてください笑

 

【コンセプト】

まず私がラーメン屋を開業しようと思ったときに

どういうラーメンを提供したいと思ったのか、

それが今の淡麗豚骨醤油らーめんなのですが、

豚骨なのにクリアな醤油ラーメンというところに

驚きを感じたからでした

経緯の詳細は以前の記事

【メニューご紹介①】淡麗豚骨醤油らーめん - 【11/22,23 2日間ゲリラ復活!】旨みが凝縮!淡麗豚骨のらーめん大尊のブログ

を参照くださいませ

豚骨の清湯スープというのは昔からあるもののあまり知られておらず

淡麗豚骨という新しいジャンルを開拓できるかも?と思ったのが最初でした

(今は豚清湯というジャンルでお店も多いですね)

まあ実際には昆布や煮干しなども使っているので

淡麗魚介豚骨というのが正確な表現なのかもしれませんが。。笑

 

【味の組み立て】

豚骨をベースに味の組み立てを考えたときに

どのような食材を使うべきか。

これを考える際に指標にしたのが

「旨味成分の組み合わせ」

でした。

 

ご存知の方も多いと思いますが、

人間が美味しいと感じる成分には

グルタミン酸ナトリウム

イノシン酸

グアニル酸

コハク酸

があります。

 

そしてこれらを掛け合わせることにより、

相乗効果を発揮し旨みが何倍にもなると言われてます。

 

よく「相性」といわれることが多いですが、

それはこの旨味成分のかけ合わせだったりします。

例えば、イタリアンのミートソースなんかは

トマトのグルタミン酸と牛や豚肉のイノシン酸

かけ合わせだったりしますし、

椎茸だしに豚肉を入れたお雑煮とかは

椎茸のグアニル酸と豚肉のイノシン酸、そして

野菜のグルタミン酸の掛け合わせ、だったりしますね。

 

どれがどういうものに含まれているのかは、

食材別うま味情報 | 特定非営利活動法人 うま味インフォメーションセンター

こちらを参照いただくとわかりやすいですが、

こういった旨味成分をスープにおいてどう組み合わせるかを考えました。

 

ベース

豚骨 = イノシン酸

 

に組み合わせるものとしては

グルタミン酸グアニル酸かな、ということで

 

昆布 = グルタミン酸

煮干し = イノシン酸

干し椎茸 = グアニル酸

 

をチョイス、これらの組み合わせで

美味しさを重ねようと考えました。

 

【調理方法】

原材料と掛け合わせる旨みを決めたらそれをどう調理するのか。

当然ただ単にそれらを一緒くたに煮込めばいいというものではありません。

 

例えばグアニル酸について。

乾燥シイタケには最初からグアニル酸が含まれているわけではなく、

その素となるリボ核酸が含まれてます。

そしてこのリボ核酸は水温5度くらいで水に5時間以上浸すと

最も多く抽出できると言われてます。

こうして抽出したリボ核酸を60~80℃の温度帯で加熱すると

リボ核酸分解酵素が働きグアニル酸に変わるのですが、

80℃以上にしてしまうとリボ核酸分解酵素が失活してしまうため、

グアニル酸が生成されなくなってしまいます。

また45~60℃の温度帯ではヌクレオチド分解酵素というものが働き、

グアニル酸をグアノシンという旨みのない物質に変えてしまいます。

 

なのでそれを踏まえ、うちでは干しシイタケを前日から冷蔵庫で

水出しし、翌朝別で水出ししていた昆布や煮干しのだし汁と合わせ、

強火で70度あたりまで上げてその後ゆっくり40分ほど加熱、

その上であく抜きしたゲンコツと合わせて煮込むようにしてました。

 

ちなみに煮干しは水出しのみであげてました。

加熱すると煮干しの魚っぽさが出るので、

そこを前面に出さないためにすっきりとした旨みだけを

取り出すようにしてました。

 

ガラに関しては、ゲンコツと背ガラ、豚足を使用。

ゲンコツの煮出し時間は6~10時間程度、

背ガラは4時間程度で、煮出し過ぎると雑味が出るので、

ゲンコツを煮込み始めてから時間差で背ガラを投入するように

してました。

 

また煮込むときは、沸騰させてしまうと

脂分と水分が乳化して、いわゆる白湯になってしまうので、

そうならないよう95~97.5度の温度帯をキープしつつ

全体で8時間程度煮込みます。

 

こうしてできたスープは旨味成分が詰まっているので

それはもう極上😂笑

 

店舗営業していた時は、作ったスープは翌日以降提供していたので

冷蔵保存するわけですが、先に記載した通り、

グアニル酸は45~60℃の温度帯でグアノシンに変わってしまう。

またグルタミン酸などの旨味成分も

30~40度あたりの温度帯では細菌に食べられてしまうので、

自然に冷めるのを待っていたらどんどんと美味しさが消えてしまいます。

なので、出来上がったスープはシンクに寸胴ごと入れ、

水でどんどん冷やしていきます。

 

空気よりも水の方が温度を伝えやすいというのは

皆さんが理科の時間に習った通り笑

 

余談ですが、冬場は水が冷たくてすぐ冷えますが、

夏場は普通に水温30度とかあったりするので、

あらかじめ大量に氷を作っておいて、

それを使って急冷するなど、ちょっとした努力もしておりました😂笑

 

ちなみに・・・オープン段階でここまでのオペレーションを

していたかというと全部ではなく、営業しながら改良し、

半年くらいかけてこの形に持って行きました。

なので初期のものと後期のものは味が違うと思われます。。。(^^;)

 

 

などなど・・・だらだらと書き連ねてしまいましたが、

いかがでしたでしょうか?

思ったよりもいろいろと考えてスープを仕込んでいるんだなあ

と感じていただけたら幸いです。

 

でもこういう情報を知ったりするとより愛着が湧いたりしますよね

それも相まって僕は自分のラーメンが大好きだったりします笑

 

現代はネットでいろいろと情報を得られる時代。

 

以前は、こういう作り方などは秘伝として

公開しないものだったのかと思いますが、

やはり自分の食べているものがどのようにしてできているのか、

それを知ることは美味しさを感じる一つの要素に

成り得るのではないかと思い記事にしてみました。

 

また、せっかくなのでもっと詳細なレシピを記載した

レシピブックも作成してみようかなとも思ってます。

 

できましたら、ブログにてお知らせいたしますね(^^)

 

さて、次回はタレについても語ってみようかしら笑

 

ではでは